独行法反対首都圏ネットワーク

日本学術会議黒川副会長の提言の紹介
(2000.10.18 [he-forum 1344] 日本学術会議黒川副会長の提言の紹介)

reform-ML, he-forum 参加者のみなさま

科学新聞2000年10月13日号に日本学術会議副会長黒川清氏(東海大学医学部長)の発言「日本の科学研究のあり方への提言−−国立大学の独立行政法人化を」がありますので紹介します。

 <明治以来の大改革>をすると言うのであれば、多大な人的コストが費やされ、教育や学問の一時的混乱も避けがたい以上、黒川氏の提案(それが日本社会の土壌に適したものかどうかの懸念はありますが)くらいの抜本的なものでなければ意味がないと思います。
 しかし、文部省の方針のように独立行政法人通則法のスキームを「活用」する限り、黒川氏提案の核心部分が抜け落ちることは自明なことです。この点、独立行政法人化が大学でのinbreedingを加速し、日本の大学システムの根本的改革を不可能にするという益田隆司氏の指摘
http://www-masuda.cs.uec.ac.jp/~masuda/etc/article0.html
が核心を衝いていると思います。
 黒川氏は、独法制度をよく理解されていないのではないか、という印象を受けました。
 日本学術会議についての最後の主張には全面的に賛成です。日本学術会議の議員の方々には、戦後の設立時の原点に立ち戻り、選出された分野の得失を越えて、高い視野から日本の学術体制全体の向上に腐心していただきたいと思います。

辻下 徹
北海道大学大学院理学研究科数学専攻
〒060-0810 札幌市北区北10条西8丁目
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http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/tjst/
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