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2000.9.6[he-forum 1249] 留学生受け入れ、10年で倍増計画 文部省(朝日新聞
朝日新聞ニュース速報
文部省は、日本の大学、大学院で学ぶ留学生を現在の約5万60 00人から向こう10年間で倍増させる新たな受け入れ政策を決め た。高等教育の国際化を目指すとともに、少子化で運営が難しくな る私立大学に多く受け入れ、経営の安定を後押しするねらいもある 。文部省は、留学の可否を判断するための統一学力テストを200 2年度に創設し、留学希望者が母国で受験できるように海外にも試 験会場を設ける。また、留学生獲得の「国際競争」に負けないよう 、博士号などの学位授与を積極的に進める考えだ。 計画では、大学側が留学希望者の学力をスムーズに把握して合否 を決められるよう、2002年度から「日本留学試験」という名称 で統一試験を創設する。文系志望者には「日本語、総合科目、数学 」、理系志望者には「日本語、理科、数学」の3教科ずつを用意し 、その中から各大学が受験必要教科を指定する。 新試験は、国内8カ所で実施するほか、海外でもアジアを中心に 10カ所程度の会場でそれぞれ試験問題を変えて行う予定で、母国 にいながら合否決定を待つことが可能になる。チャンスが広がるよ うに試験は年2回(6月、11月)実施し、インターネットによる 出願も検討する。 成績優秀で合格した人については、入学後の奨学金支給を確約す る「渡日前予約奨学金制度」も創設する考えだ。 文部省によると、日本で学ぶ留学生は5万5755人(昨年5月 1日現在)。内訳は、▽私費留学81.5%▽日本の国費による留 学15.7%▽母国政府などからの派遣2.8%――となっている 。出身地域はアジアが9割を占める。 留学生の受け入れをめぐって、政府は中曽根内閣当時に「21世 紀初頭までに10万人」という計画を掲げた。しかし、アジア各国 で経済危機が続いたことなどが影響し、実現は不可能となっている 。そうしたなかで、新たな政策目標として「10年で倍増」という 行動計画を定め、制度改善を図ることにした。 [2000-09-06-03:08]