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2000.9.5[he-forum 1247] 大分合同新聞09/05
『大分合同新聞』2000年9月5日付
大分医科大学(挾間町)に、全国の国立医科大学との統合の話が浮上してい ることが四日までに、分かった。同医科大学を含めた全国八つの国立医科大学 を、一つの大学法人に統合して、各医科大学を分校と位置づける構想。中山巌・ 大分医科大学長は「統合は、あくまで選択肢のひとつ。独立行政法人化の動き がはっきりしない段階で、何も言えない」と話している。 国立医科大学の統合構想は、今年六月の国立大学協会の会議などがきっかけ で、福井、東京医科歯科、島根、高知、大分、浜松の六医科大学のほか、西日 本の二医科大学も検討している。統合した場合は、各医科大学を分校として位 置づけるという。統合によるスケールメリットを生かし、特色ある医療研究、 教育を進めるのが狙い。実現すれば、合わせて約五千床の病床数となり、大学 の付属病院としては、現在最多の東京大学の約千床を上回り、国内最大規模と なる。 政府が進める、国立大学の独立行政法人化の流れの中で、すでに山梨、香川 の両県では、国立医科大学と地元国立大学が統合を図っているが、今回、統合 構想に名前の挙がった各医科大学からは「地元国立大学との統合よりも、国立 医科大学同士の統合の方が、医学という教育・研究面で共通する部分も多く、 メリットがある」との声もある。 一方、大分医科大学と大分大学との間では、すでに統合の可能性について、 それぞれが検討することで合意。学内での意見調整を進めている段階。今回、 医科大学同士の統合構想が持ち上がったことから成り行きが注目されている。 中山学長は「国立医科大学との統合の話も出てきたが、これも選択肢のひと つ。具体的な検討は始まっていない。統合せず、単独でやっていく方向も考え られる」と話している。