独行法反対首都圏ネットワーク

2000.8.26[he-forum 1219] 山梨日日新聞08/26
『山梨日日新聞』2000年8月26日付

国立大統合 来年度予算に支援費
来県の文相会見 県内の動きを評価

 

 大島理森文相は二十五日、来年度予算の概算要求に初めて国立大学の統合に

関する予算を盛り込んだことを明らかにした。また「文部省としても、(大学

統合について)考える部屋を設置しなければと考えている」と述べ、国立大の

統合を積極的に支援するため、省内に専門の部署を新設する考えを示した。



 大島文相は同日、国立大初の統合を目指している山梨大の椎貝博美、山梨医

科大の吉田洋二両学長と、甲府・山梨大ワイン科学研究センターで懇談。その

後の記者会見で報道陣の質問に答えた。



 大島文相は国立大の統合について「来年度の予算要求を考え、動き出してい

る」と予算面で積極支援する姿勢を示した上で、「国際化、IT(情報技術)

化、少子化、大学の競争化などの中、大学も質を高め、個性を持たなければな

らない時代だ」と述べ、各大学の「企業努力」を求めた。



 山梨大、山梨医科大が二○○二年四月の統合実現に向けた準備を進めている

ことについては、「互いの欠点を補い合い、教養教育に厚さと広さを持てると

いう利点があると聞いた。この利点は普遍的で、未来志向の意義を持つ」と高

く評価。さらに「欧米では地域が大学を育てるという気持ちが大きい。両大を

多くの県民が支援してほしい」と統合への地域理解も求めた。



 また両大から、キャンパスが離れているデメリットを埋めるためにデジタル

化関連の予算支援を求められていることを明かし、「個々の要請については精

査しながら支援していく」とした。



 一方で、国立大の独立法人化が与える影響については「すぐに(統合に)結

び付くとは考えていない」と否定的な見方を示し、「統合は個々の当事者の意

思を尊重するもので、文部省が勧めるものではない」と、各大学の意思を尊重

する考えを強調した。

   


目次に戻る

東職ホームページに戻る