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2000.8.23[he-forum 1204] 産経新聞08/22
『産経新聞』2000年8月22日付
中国の教育の現状は、どうなっているのか−。この問いに、満足に答えられ る書物が今日本国内にいくつあるだろうか。筑波大留学生センター教授の著者 は、本書の中で、中国ではいわゆる国立大学が五年前にすべて法人化されてい ること、大学が中国のハイテクを支える重要な役割を果たしていることなど、 恐るべきスピードで進む「中国教育改革」の実態を克明に紹介、分析している。 中でも興味深いのは、中国と日本の大学生は、どちらが学力が高いか−とい うリポート。アジアで最も学力の高い国は中国で、日本は最低だという。さら に教育という視点を通して、経済情勢や国際社会にも言及しており、日本社会 の問題点をも浮かび上がらせている。 元文部大臣の有馬朗人氏は「実にショッキングなリポート。日本の国立大学 の法人化が実現されようとしている今、関係者必読の書として高く評価する」 と推薦の言葉を寄せている。中国教育界の実態を知るだけでなく、わが国の教 育を見直す意味からも、一読を勧めたい。 遠藤誉著。厚有出版。一八〇〇円。