独行法反対首都圏ネットワーク |
2000.8.10 [he-forum 1173] 北日本新聞8/8
北日本新聞 00.08.08
富山大学が県内の大学や短大との単位互換をはじめ、教官の共同研究、学生の交流 などの可能性を探るため特別委員会を設置した。 少子化の時代の生き残りをかけて、全国の大学がさまざまな対策を打ち出してい る。洗足学園魚津短大の閉校は不採算部門の経営を見直した結果の決断であったろう し、国立大学も本格的な競争時代を迎える独立行政法人化に向けて安閑としてはおれ ない。 県内の国立大は、学外の有識者から提言を受け、運営に反映しようと「運営諮問会 議」を設置している。先月初会合をもった富山大の会議では、「思い切った合理化」 「IT革命に対応した教育」「研究室の開放」などを求める声があがったようであ る。とかく大学は「殻」に閉じこもりがちだっただけに、外の声に耳を傾けるのは結 構なことだ。 高校生らに大学の授業を公開するオープンキャンパスも最近の流行である。意欲を 持った学生を確保するため、書類審査や面接などで人物本位に選抜するAO(アド ミッション・オフィス)入試を採用する大学も増えている。いったいどんな方策が生 き残りの決定打になるのか。 魚津市歴史民俗博物館学芸員の麻柄一志さんが本紙「きょういくのページ」(7月 24日)で、「どの大学に行けば、どんな専門の教官がいるか」を教えてくれた高校 の恩師のことを書いていたが、大学の一番の財産は頭脳である。その魅力をアピール しない手はない。生き残り策の一つに加えてもらいたい。