独行法反対首都圏ネットワーク |
2000.7.30 [he-forum 1152] 定員割れ回避は留学生だのみ 私立大・短期大
asahi.com 2000年7月25日朝刊
多くの私立大、短期大で今春の新入学生が定員割れする中、留学生で定員を埋めよ うという動きが広がっている。入試担当者が中国を訪問し、中国や韓国に駐在事務所 や駐在員を置く例もある。ある担当者は「少子化が進む国内で学生募集するより、コ ストが安く安定的に人数を確保できる」と話す。定員を大きく割り込むと国の補助金 がカットされる可能性も出てくるため、私大側はなりふりを構ってはいられないよう だ。 酒田短期大(山形県酒田市、定員100人)は昨春、新入生が36人(入学後に2人が退 学)しかいなかった。さらに昨年9月時点で、今春へ向けての推薦入試の願書が届い たのは9人分だけだった。 そこで苦肉の策として、酒田市と関係の深い中国・ハルビンなどに飛び、現地の有 力者に留学生紹介を依頼した。この有力者らを日本に招待してキャンパスや学生寮を 案内し、東京より生活しやすいことなどを熱心に訴えたという。 そのかいあって今春、中国を中心に留学生22人が入学。さらに、日本人も4人増え て13人が入学してくれ、前年並みの35人の新入生を確保した。 事務局によると、留学生は秋入学へ向け150人以上の願書が届いているという。学 生が増えれば国の補助金も期待できる。 室(むろ)鋭三郎・事務局長は「まずは定員を確保し経営を安定させること。ここ でうまくいけば同じ悩みを持つ大学・短大のモデルになる」と話す。 一方、愛媛女子短大(愛媛県宇和島市)には今春、新入生の3人に1人にあたる43人 の留学生が入学。このうち40人が中国からで、現地で面接などをして選考したとされ る。石川県の七尾短大は、韓国に駐在員を置いている。留学生は現在、韓国と中国あ わせ、在学生全体の15%ほどにあたる28人が在籍しているという。