独行法反対首都圏ネットワーク

2000.7.29 [he-forum 1147] 産経新聞07/29

『産経新聞』2000年7月29日付

国立4大学、連合構想を発表
専門分野生かし連携
複合領域コース/大学間の編入学/複数学士号創設

 東京医科歯科大学と東京外国語大学、東京工業大学、一橋大学の国立四大学
は二十八日、所属大学とは別の大学の講義を履修する共通コースの導入や、大
学間の編入学、四年から五年で二つの学士号が取れる複数学士号の導入などを
盛り込んだ大学連合プランを発表した。来春の入学者から順次制度化する予定。
各大学の独立を維持したまま専門分野を生かして連携を図るもので、大学連合
により研究教育面で、東京大学を超える“スーパー東大”を目指す。

 大学連合構想は国立大学の独立行政法人化の議論の過程で昨年、東京芸術大
学を加えた五大学の学長によって話し合われてきた。

 当初、参加を予定していた芸大は学内事情で参加を断念、東外大も学内に反
対意見があり、この日は東京医科歯科大、東工大、一橋大の三大学連合プラン
となった。東外大は今秋にも参加を決めるとしている。

 発表された連合プランは、(1)複合領域コースの設定(2)編入学の実施(3)
複数学士号の創設の三点。

 複合領域コースは各大学の共通コースで、例えば、一橋大生が、東工大や東
京医科歯科大の講義を受けて、最終的に一橋大を卒業するコース。来春入学者
を対象にして、平成十四年度から講義を始める予定。

 三大学共通コースは生命科学、海外協力、文明科学の三コースで、生命科学
では、基礎医学や生物学と、ゲノム情報などの生物工学、憲法や民法などの講
義を行い、文系理系を超えたコースとする。

 ほかに、東京医科歯科大学と一橋大の間の「医療介護システム」、東工大と
一橋大の「科学と知的財産権」など二大学連携の四コースを設定した。

 編入学は、複合領域コースの履修生に認めるもので、例えば、一橋大に入学
した学生が二年間、学んだ後、東工大に編入学して、最終的には、東工大を卒
業できるようにする。

 また、複数学士号の制度を創設し、例えば一橋大の学生が、今春から可能と
なった三年卒業制度を利用して商学士を取得した後、東工大に入り直して一年
で工学士の学位を取得したり、東京医科歯科大生が四年間、学んだ後、休学し
て東工大に編入学して工学士を取った後、復学して医学士を取得できるように
する。

 四大学では、通学の便を考えて、共通コースの講義を、各キャンパスとは別
の場所で行うことや、テレビ授業やインターネットで行うことも検討している。



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