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2000.7.28[he-forum 1138] 富山新聞07/27
『富山新聞』2000年7月27日付
富大は二十六日、富山市の名鉄トヤマホテルで開かれた第一回富山大学運営 諮問会議で、平成十三年度国予算に対する概算要求で省令に基づく極東地域研 究センターの設置を要望したことを明らかにした。認められれば、全国の国立 大で初の極東地域研究の拠点となる。 富大は平成九年、学内措置による環日本海地域研究センターを設置し、対岸 の中国、韓国、ロシア沿海地方に関する研究を推進し、交流を深めてきた。し かし、教官の併任・兼務でやりくりしており、本格的な調査・研究には専任教 官の配置など体制を充実させる必要があるとして、省令に基づく機関の設置を 要求した。 極東地域研究センターは全学部から研究者が参加する「文理融合方式」(時 澤貢学長)の学内共同教育研究施設とし、環日本海地域における経済、社会、 環境問題などを研究プロジェクトをつくって調査するとともに、地域の安定化 も探求する。教官六人の配置を要求しており、施設設置場所は五福キャンパス 内で用意する。 十三年度概算要求では、このほか、マルチメディア・コミュニケーションの 設置、大学院理工学研究科博士前期課程の改組(入学定員の二十七人増含む)、 人文、教育学部に高専や短大卒、社会人を受け入れる三年次編入の新設なども 盛り込んだ。 会長に石坂氏 副会長中尾氏 運営諮問会議は十人で構成し、会長に石坂誠一氏(富山国際大学長)、副会 長に中尾哲雄氏(富山経済同友会代表幹事、インテック社長)を互選した。時 澤学長が「国立大の独立行政法人化が迫っており、大学のしっかりとした将来 像を確立するために、ご意見を聞かせていただきたい」とあいさつ、平成十三 年度から五カ年の富大の中・長期計画について諮問した。 会議では、委員から「富大の特色を明確にすべき」「チャレンジ精神に富ん だ学生を育ててほしい」「大学運営に経営感覚を導入すべき」「大学を開放し、 社会との垣根を取り払ってほしい」「情報技術教育についての目標が明確に位 置付けられていない」などの意見、提言が出された。