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[he-forum 1110] 東奥日報07/16
『東奥日報』2000年7月16日付大島理森文相・科技庁長官は十五日、青森市の三内丸山遺跡を視察し、「国 の特別史跡の指定を前向きに検討したい」との意向を示した。 三内丸山遺跡は平成九年三月五日に国の史跡の指定を受けた。特別史跡は史 跡の中でも特に価値があり、日本文化の象徴であるものと位置付けられている。 県教育庁文化課の三浦圭介・三内丸山遺跡対策室長の案内で遺跡を回った大 島氏は、六本柱の建物や土坑墓などに興味深く見入り、「年代を調べるポイン トは」などと質問した。 遺跡の初視察を終えた大島氏は「縄文中期でこのような大掛かりなものはな いとあらためて認識した」との印象を語った上で、「(佐賀県の)吉野ケ里と 比べてもその価値は劣るものではない。本県だけでなく、国の遺産であり国民 の財産。国としても特別史跡指定を前向きに検討したい」と語った。 ◇ 来県中の大島理森文相・科技庁長官は十五日、青森市の三内丸山遺跡を皮切 りに、黒石東小、弘大、八工大を視察するとともに関係者と懇談した。児童や 当事者の生の声に接し認識を深めた様子の文相は、先々で教育改革にかける意 気込みを語った。 黒石市の黒石東小学校(木村邦義校長、児童四百七十九人)を訪れた大島文 相は、本年度から五十時間の実施を目指している「総合的な学習」や音楽、コ ンピューター、算数の授業を参観した。 音楽の授業では児童に「どのパートを練習しているの」と話しかけ、コンピ ューター室では児童がマウスを使って描いた絵を楽しそうにのぞいていた。 授業参観の後、鳴海広道市長、八木橋洋一教育長、木村校長らと懇談。「昨 日、東京の小・中学校も訪問したが、黒石東小と共通しているのは自分で考え、 自分で結論を出そうとする自主・創造性をはぐくんでいる点」と感想を述べた。 教育改革については「大人を含めて社会性の欠如を痛感している。個人の自 主・創造性を尊重すると同時に、社会性を身に付けさせるのが大きな目標と語っ た。 弘前大学では、吉田豊学長から同大の概要説明を受けた後、理工学部校舎、 地震火山観測所などを視察した。 視察後の記者会見では、焦点となっている国立大学の独立行政法人化につい て「近々、審議会を立ち上げ、平成十三年度中には結論を出す」と述べた上で、 「財源確保など地方大学には、独法化によって生じる諸問題もある。それらの 問題を念頭に置きながら議論していきたい」と具体案を検討する方針を示した。 一方、八戸市妙の八工大ではシステム情報工学科長の松坂知行教授の案内で 情報技術関連設備を視察した。同大、八戸大、八戸短大、八高専の学長らとの 懇談では、「学生確保が最大の課題」という報告に対し、「地域に根差した各 校の努力に、柔軟に対応していきたい」とコメント。また大学生の不登校が増 えている現状に驚きながら、原因について質問していた。