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筑波大・図書館情報大の統合方針(毎日新聞07/01)
(2000.7.2 [he-forum 1076] 毎日新聞07/01)
『毎日新聞』茨城県版2000年7月1日付
つくば市にある筑波大(北原保雄学長)と図書館情報大(吉田政幸学長)が近い将来、統合する方針を選択した。両学長らが出席して30日開かれた記者会見ではキャンパスが隣り合い、学生のクラブ活動や教職員の人事などを通じて交流が深い関係を反映して「なぜ別の大学なのか」と思うくらいだ」(北原学長)と、終始和やかな雰囲気だったが、図書館情報大にとっては、独立行政法人化などの荒波の中で、独立の大学としての存立をあきらめざるを得ない“苦渋の選択”でもあったことをうかがわせた。
吉田学長はこの日の会見で独立行政法人化などへの対応を図書館情報大学内で協議する中で筑波大との統合を選択し、北原学長に持ちかけた経緯を説明した。
独立行政法人化については「自己責任で主体的に行動できることはメリットだが、市場原理に基づく競争は大きな問題だと思う。地方の大学や特色のある大学に十分配慮すべきだと思う」と述べた。
同時に「大学間競争が極めて激しくなることは自明の理だが、統合によって教育・研究の基盤を強化し、より強固な研究・教育体制を整えることができる」とも語り、厳しい環境を逆手にとっての主体的な選択でもあると強調した。
【中山 信】