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「大学に三悪弊」 文部省局長、国立大学長ら前に批判(6/15朝日)
(2000.6.16 [he-forum 1030] asahi.com 06/15)
asahi.com 2000年6月15日
「大学に三悪弊」 文部省局長、国立大学長ら前に批判
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日本の大学には3つの悪弊がある――。15日、東京都内で開かれた定例の国立大学長会議で、文部省の高等教育局長に同日付で就任したばかりの工藤智規氏が大学運営を批判した。工藤局長が挙げたのは「強すぎる教授会」「研究偏重主義」「悪平等」。運営改善が進まないことに業を煮やしての発言だが、文部官僚が公式の場で大学批判を展開するのは異例。冗談めかしながらも「学位を出さない大学院には予算を出さないぐらいのことは必要かもしれない」という発言まで飛び出し、居並ぶ学長らには苦笑と苦々しげな表情が半ばした。
工藤局長は大学担当の経験が長く、「エールを送っているつもりです」と穏やかに話したが、内容は手厳しかった。
教授会が力をもっていることについては、「独特の大学自治が極端な形で定着している。学長経験者からは『自分には何の権限もなかった』という嘆きを多く聞いた」。そのうえで、「民主主義は一定の緊張感がないと衆愚制になってしまう。大学の活性化のためには、大学自身がお考えにならないといけない」と言い切った。
工藤局長は文科系を中心に日本の大学院が博士号をなかなか与えない実態も批判し、「私に言わせれば、そうしたところはよほど学生の質が低いか、(教育体制が)体をなしてないということだ」と話した。今後は、学位の授与を促進する政策をとりたいという。(22:59)