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秋田・弘前・岩手大、単位互換制導入を検討(5/20 秋田魁新報)
(2000.5.22 [he-forum 908] 秋田魁新報05/20)
『秋田魁新報』2000年5月20日付
東北の国公立大、連携の動き/秋田・弘前・岩手大、単位互換制導入を検討
秋田大学(徳田弘学長)は存立基盤が同じで、独立行政法人問題などの共通課題を抱える北東北の弘前大、岩手大との間で、来年度から「単位互換制度」を実施するための具体的検討に入った。また、県立大(鈴木昭憲学長)は今年11月に新潟県を含む東北7県にある公立10大学共同のシンポジウムを秋田市で開催する。大学の魅力づくりや学生の多様なニーズにこたえようとする大学間連携の動きは県境を超えて活発になっている。
秋田大の単位互換制度は、学生の関心に応じて、他大学の魅力的な教育科目を受講できるように選択肢を広げるのが目的。弘前、岩手両大学に対しては工学資源学部(旧鉱山学部)の専門的な講義を開放し、情報発信する。
隣県同士とはいえ、3大学の学生がそれぞれ他大学へ通学するのは不便なことから、集中講義の実施や通信衛星を使った遠隔講義などの方法が検討されている。
秋田大の中川利雄庶務課長は「学生の興味、関心に合わせて習得できる科目の窓口が広がる。できれば来年度から実施したい」と意欲を示す。来月2日に弘前大で学長会議を開き、詰めの協議を行う予定。1日の講義時間帯の調整や、単位認定の規則改正なども必要になるという。
また、県立大をはじめとする東北の公立10大学は、▽研究データベース作成による情報共有化▽共同ホームページの作成▽共同公開講座の開設▽共同シンポジウムの開催▽入学者選抜などに関する地域推薦枠の連携▽学生間の交流推進の支援―などの面から、連携の可能性を模索している。
このうち、公立10大学が連携したイベントの第1弾として、今年11月中旬に県立大が中心となり、秋田市で共同シンポジウムを開くことで合意。「東北の課題と『知』の結集」「東北の未来と大学の役割」などを候補に、テーマを絞り込んでいる。
今月16日には、各学長や各県、関係する市、国土庁、文部省の担当者ら25人が出席し、連携について話し合う推進会議を仙台市で開いた。
秋田大、県立大、秋田経済法科大の県内3大学間では連携を具体的に模索する動きは出ていない。