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21世紀を生き抜く新潟大学の課題と展望
(2000.4.20 [he-forum 827] 新潟日報04/20)
『新潟日報』2000年4月20日付
◎大学院を大幅拡充
少子化時代の生き残りを狙い、新潟大学(荒川正昭学長)は十九日、大学院の充実などを柱とした「21世紀を生き抜く新潟大学の課題と展望」とする大学改革の第一次報告を公表した。今年七月に最終報告をまとめ、二〇〇二年までに改革の完成を目指す。
「21世紀の―」は、昨年七月に各学部長、付属病院長ら計十九人で「大学改革検討ワーキンググループ」を設立し、検討している。
第一次報告では、大学院の充実に向け、学部定員を減らす一方で、大学院定員を増やし、「将来的には一対一にしたい」(ワーキンググループ主査の鯰越溢弘法学部長)意向。現行の定員割合は学部と大学院で五対一。仮に、一対一となった場合は現在の学部定員一万人は六千人程度に減ることになる。
また、修士課程教育では、社会人の再研修や留学生教育にもすそ野を広げた「高度専門職業人」教育を視野に入れ、拡充を図る方針だ。
一方、大学組織に柔軟性と機動性を持たせるため、従来の教官を各学部に配属させるシステムを廃止、新たに「研究教育院」を創設、全学の教官が一元的に大学に所属する方式にする。
さらに、修士、博士課程の大学院を発展させて「研究府」とし、人文社会、自然科学、生命科学の各系列を独立させ、研究機能強化を目指す。学部は「教育府」とする。
「21世紀の―」の中では、同大では初めて「新潟大学の理念・目標」を設定した。東北、北関東、甲信越地方の教育・研究の「学際的拠点大学としての活動」を理念とし、「意欲と個性に満ちた有望な人材の発掘と、その可能性の開花」を目標として掲げている。
■高度な教育を
荒川正昭新潟大学学長の話 高度な専門教育を行い、世界に発信できる仕事をしていけるよう、大学院にも学部と同様に力を入れていきたい。また地域の拠点として独特の文化の育成にも貢献したいと考えている。最終報告へ向け地域の皆さんの声を聞いていきたい。