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広島県立3大学 共同研究や単位互換で連携/3/28中国新聞
(2000.3.28 [he-forum 752] Chugoku Shinbun
03/28)
『中国新聞』2000年3月28日付
広島県立3大学 共同研究や単位互換で連携
広島県立大(庄原市)と県立女子大(広島市南区)、四月に短大を改組する県立保健福祉大(三原市)の三大学の改革・連携ビジョンを県が二十七日、まとめた。共同研究などで連携を強化するほか、女子大は男女共学化の検討に着手。学生や地元自治体へのアンケートなどを基に、各大学の教育効果や社会貢献成果の評価システムを構築し、独立行政法人化の検討にも入る。
ビジョンは、改革・連携の背景▽連携方策の推進▽活力ある大学運営の推進―の三部で構成。三大学の具体的な連携策として、県立大を核に二〇〇〇年度から中山間地域研究交流センターの整備検討に入る。また、各大学の教員による共同自主研究のほか、県や市町村、民間団体などからの共同受託研究を拡大し、積極的な地域貢献を図る。
保健福祉大が核となる地域保健医療福祉交流センターも、各大学に設置。行政機関や各種団体の求めに応じて三大学が連携し、「出前講座」も展開する。図書館など大学施設の共同利用を可能にするため、三大学の学生証をICカード方式に統一するほか、入試情報も可能な限り公開する。
男女共同参画社会の流れを受け、女子大は共学化の検討に二〇〇二年度から入る。一九二〇年、広島高等女学校専攻科として発足して以来、大学院を除いて女子教育一筋に歩んできた大学は、二年間の検討で共学か、女子大を継続するかの結論を出す。
大学運営では、教育、研究、社会貢献の三つの観点から、客観的評価システムを構築。定期的に教員や学生、企業、自治体などにアンケートを実施し、評価に反映する。新年度中にシステムを確立し、コスト意識醸成を目的に企業会計的制度の導入の検討に入る。
さらに、国立大学が先行する独立行政法人化への検討に、二〇〇三年度から着手する。県学事課は「現段階では三大学の統合は考えず、単位互換など大学連合による相互発展を目指す」としている。