独行法反対首都圏ネットワーク

温度差発電特許、民間企業に独占利用権(佐賀新聞2/1)
(2000.2.8 [he-forum 591] Saga Shinbun 02/01)

『佐賀新聞』2000年02月01日付

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温度差発電特許、民間企業に独占利用権

 佐賀大学(佐古宣道学長)は三十一日、海洋温度差発電の特許を独占的に利用する権利を、兵庫県のメーカーが取得したと発表した。国立大の特許を専用実施権の形で企業が利用するのは全国で初めてといい、佐大は「企業の営業活動に乗ることで、海洋温度差発電の実用化に拍車がかかる」と期待している。

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 専用実施権を得たのは、醸造用プラントの設計などを手がける里見産業(本店・明石市、里見公直社長)。同社は、取得により海洋温度差発電プラント建設などの受注を独占できることになる。近く約二千百三十万円の実施権料と、プラント建設などの受注金額の一%を支払う条件で佐大と正式契約を結ぶ。

 佐大によると、国立大の特許は通常、科学技術振興事業団を通じて実施権が設定されるが、海洋温度差発電は実用化目前で、先行投資になる専用実施権で企業の利用を促すことにした。実施権料などは国庫に入り、一部同大に還元される。

 海洋温度差発電は、理工学部の上原春男教授を中心に約三十年にわたって研究を進め、これまでに海外を含め十二件の特許を取得。今年十月には、インド洋で千キロワットの実証プラントの運転を始める予定で、里見社長は「研究成果を商業化し、国内外で事業展開したい」と話している。(谷口)



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