独行法反対首都圏ネットワーク

徳島大学など5大学、研究成果特許化
(2000.1.28 [he-forum 566] Tokushima Shinbun 1/27)

『徳島新聞』2000年1月27日付

四国TLO設置へ 徳大など5大学、研究成果特許化

 徳島、高知、愛媛、香川、高知工科の五大学は、大学の研究成果を特許化したり企業へ提供したりする「四国技術移転機関(四国TLO)」を設置する。産学官の連携を強化することで地域産業を発展させ、大学の教育・研究も活性化させることが狙い。TLOの運営資金は国からの助成金や大学教官らからの出資金を充てる予定。二十六日、徳島市内のホテルクレメント徳島で初めての設置準備委員会があり、今夏の設立を目指すことを確認した。

 四国TLOの業務は▽大学が開発した技術などの特許化▽企業に対する技術提供▽大学と企業との共同研究の推進や研究情報交換の周旋▽技術移転や企業振興に関する調査・研究−などを想定。特に、四国地域は中小企業が多いことから、企業のニーズを積極的にくみ上げ、発展させる「ニーズ育成型TLO」を目指すという。

 運営形態としては株式会社や公益法人などが考えられ、事業を通して得た収益の一部を研究資金として大学に還元し、研究を活性化させることにつなげる。

 文部、通産両省は、一九九八年施行の「大学等技術移転促進法」に基づき、TLOの設置を支援。これまで東北大など東北地方の五大学の教官が共同出資して設立した「株式会社東北テクノアーチ」など十機関が承認されている。

 この日の第一回設置準備委員会には、五大学の学長ら約二十人が出席。TLOの意義や目的を確認したうえで四国TLO設立に合意。出席者からは「財団法人と株式会社両者のメリット、デメリットを考えて検討すべきだ」「企業や各大学の教官に資金協力を呼び掛けることも大切」などの意見が出た。

 今後、四国各県が持ち回りで設置準備委員会を開く予定で、四国地域の他の大学や高専にも参加協力を呼び掛けていく。

【写真説明】 四国技術移転機関の設置について話し合う四国4県の大学関係者=徳島市内のホテルクレメント徳島



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