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産学官の連携図る
秋田大工学資源学部、フォーラムに140人
(2000.1.7[he-forum 525] 秋田魁ニュース12/1)
『秋田魁ニュース』1999年12月1日付
産学官の連携図る/秋田大工学資源学部、フォーラムに140人
秋田大工学資源学部(吉村昇学部長)の「産学官交流フォーラム」が三十日、秋田市内のホテルで開かれ、産業、行政、大学関係者約百四十人が参加した。産学官連携の具体例を紹介し、同学部の研究を生かした共同研究や実用化など地域振興策を模索した。
フォーラムはことし三月設立された秋田大工学資源学部産学官連携推進協議会(会長・菊池正和三菱マテリアル秋田製錬所長)と同学部の主催で、初の開催。
初めに菊池会長が「独立行政法人化の問題の中で、秋田大はこれまで以上に産業と地域社会への貢献が求められている。しかも競合する県立大の誕生によって、従来以上にサバイバルへのアイデアが求められている」とあいさつ。吉村学部長は「フォーラムを通じてシーズを提供し、ニーズを把握したい。産官との共同研究を増やし、より多くの外部資金導入を目指す」と述べた。
この後、山田道夫・文部省研究協力室長が基調講演を行い「これまでの国立大は護送船団方式だったが、これからは個性で競争する時代。共同研究センターの整備や多様化が必要。大学から情報発信する産学の知的創造サイクルを築こう」など、文部省の考え方や制度改善の現状を説明した。
続いて民間企業二十五社、同学部、県工業技術センターが参加した産学官連携の成功例として、同センター研究員宮脇和人さんが「高適応性制御技術を応用した高齢化社会支援ロボティクスの開発」の事例発表を行った。高齢化社会のニーズに対応して開発したもので、電動歩行機、立ち上がり補助いす、身体障害者用スキー、木製車いすなどの開発が進んでいる。
この後のシーズセッションでは、学部教員が、先端研究の内容を産業関係者に説明し、共同研究や実用化の方策を模索した。次回のフォーラムは来年三月。