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新潟大学の国旗国歌問題 学長の説明 今もなし
(1999.12.21 [he-forum 501] 12月20日新潟日報記事)
新潟大学職員組合の立石です。
12月20日月曜日の新潟日報朝刊、「記者がみた’99」の記事を記載します。
新潟大学の国旗国歌問題 学長の説明 今もなし
「新潟大学の学内に常時、国旗を掲揚する」。10月19日に出された学長通知の内容を初めて見たとき、大問題に発展する予感がした。そして、学内だけでなく、市民団体などからも撤退を求める声が上がり、実施の方針を貫く大学側との混乱が、2ヶ月たった今も続いている。国旗国家をめぐっては、「侵略戦争のシンボル」との声がある一方、「五輪の表彰式などの光景を見ると感動するし、違和感はない」との受け止め方も多く、一筋縄で行く問題ではない。
だからこそ、学内での論議が必要だった。教授会や評議会に諮らず、学長ら4人で構成する大学運営会議で決めるべき問題ではなかったはずだ。混乱を深めたもう一つの要因は、これだけの騒ぎになっていながら、通知を出した荒川正昭学長が自ら、公の場で一切説明していないことだ。
ある教授は「ここ一年くらいで大学の雰囲気がものすごく変わった。自由に物が言えなくなっている」とこぼした。複数の教官からは「立場があるので」と取材を拒否された。
国立大の教員は、その身分が他の公務員以上に厚く保証されている。それは学問の自由に不可欠な権利だからだ。教官のなかに「物言えば唇寒し」という雰囲気が蔓延しているとしたら、それこそ日の丸・君が代強制を問題にする前に、大学の自治・学問の自由を放棄する自殺行為だ。
(報道部 岩本 潔)