独行法反対首都圏ネットワーク

国大協会長談話の性格と若干の私的見通し
(1999.11.28 [he-forum 406] 国大協会長談話の性格と若干の私的見通し)

佐々木(東職書記長代行)です。

 私が流した国大協会長談話(11/17)の性格についての問い合わせあり、その方へ返信いたしましたが、文字化けで読めず、hiーforumなら読めるということですので、これを利用させていただきます。

 「談話」は、国大協総会でその趣旨を確認した上で、総会終了後の記者会見で文書として配布し、説明した正式の文書です。後日の11月22日に全大教は国大協から手交されています。

 国大協総会は相当に激しい議論があり、蓮實会長(あるいは推進派)にとっては、予想だにしない反対勢力の勢いに、何も決められず第1常置委員会でひきつづき検討するということになりました。「談話」には、激しい議論の様子を垣間見ることができます。「予想を越えた反対」に対する不満を露骨に表明したのが、「エコノミスト」の有馬前文相のインタビューです。「国立大学で残れるものなら残ってみよ」と恫喝する「いらだち」は、非常に不快であります。

 国立大学の独立行政法人化については、来年3月までには結論がでる、というのが東大内の大方の見方です。
 定員削減の関係で毎年1月中下旬〜2月上旬には、文部省として「方向」を決めると言っていました。10%定員削減に決着がついた(独立行政法人によらなこの10%定員削減、国立大学である間は受ける)のでこの時期に「方向」を決めなくても良いという見方が急浮上しています。文部省の「方向」付け決定が3・4月に延ばされるとすれば、それは単に前述の「10%定員削減決着」によるものでないと私は思います。「政治」−文部省ー国大協の水面下での綱引きによるものだと思います。文部省と国大協の綱引きは、正に「有馬前文相のいらだち」の原因である「予想を越えた反対ー国大協で決められない状況」にあると思います。文部省案でいくという「政治」との妥結に全く自信のない文部省は、文部省案を更に値切る戦術を考えていると思います。文部省として一番都合の良い戦術は、「国大協が自主的に決めた」ことであろう。東大内での交渉、折衝で「絶対に譲れないもの」という言い方が私の印象に強いのですが、この印象から私は、国大協第1常置委員会の検討は、「この絶対ゆずれないもの」づくりではないかと考えます。いや、第1常置委員会では無理なので「松
尾レポート」を上回る高等戦術が動いていると見るべきでしょう。2月下旬頃国大協臨時総会開催が高い確率の情報としてあります。

 私が警戒するシナリオは、「2月下旬国大協総会でこれだけは譲れないもの」を=強引に決定=する(= =で私が言いたい意味をぜひ理解ください)」ということです。国大協、大学の「推進派」は、「会計」と「身分」の不確定部分が最大の難点として苦慮し、もう一歩推進を打ち出せないアキレス腱になっていると思います。

以上


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