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大学連合:国立5大学が教養教育の共同実施などで構想進める
毎日新聞(11/4)
(1999.11 [he-forum 309] 毎日新聞11月4日付)
『毎日新聞』11月4日
1999年11月4日
大学連合:国立5大学が教養教育の共同実施などで構想進める
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一橋、東京外国語、東京工業、東京芸術、東京医科歯科の国立5大学が、学生に対する教養教育の共同実施や単位互換制度の導入などで「連合」を組む構想を進めていることが4日、明かになった。学生の進路変更に伴い、大学間で編入を認めることも検討するという。独立行政法人に移行することが確実となっている国立大学は、少子化の中、本格的な競争の時代を迎えるが、生き残りをかけた連携の動きとして注目される。 5大学はいずれも東京都に本部があり、地理的に比較的連携しやすいことに加え、それぞれ「単科大学」に近いため、補完することによって「総合大学」的な役割を果たそうとこの計画が持ち上がった。5大学の学長は今月中にも文部省にこの案を示すなど、具体化に向けて学内外の協議に入る。
関係者によると、構想の理念は異分野の学問を専攻する学生間の交流を活発化させるとともに、学習目的に合わせた柔軟な教育プログラムを提供することだという。具体的には、各大学はそれぞれ独立したまま▽共通の教養教育の実施▽履修を認め合う単位互換制度の導入▽編入学、学士入学の特別枠の設置――などが考えられている。
単位互換制度は既に多くの地域で実施されているが、編入学まで踏み込んで大学間で協力関係を作るケースはない。
今回の構想の背景について、学長の一人は「これまで国からの補助金などをみても、高等教育行政は東大や京大が中心で、我々は随分煮え湯を飲まされてきた。その対抗という意味もある」と胸中を語った。