『高知新聞』2008年3月19日付

文科省も提訴へ 高知大学長選考で原告側


高知大学の相良祐輔・現学長の再任を決めた学長選考会議の決定は無効だと訴えている高橋正征氏らは十八日、相良氏の次期学長就任を政府が正式に了承した時点で、文部科学省に対し、同氏の学長任命取り消しを求める訴訟を起こす方針を明らかにした。

同省人事課によると、国立大学法人の学長は、閣議での報告・了承を経て、文部科学大臣が任命する。高知大を含めた今春以降の学長人事について、同課は「まだ閣議に報告していないが、月内にあと3回ある閣議のいずれかで了承をもらう」とし、4月1日に同省で辞令交付を予定しているという。

高知大学側は2月28日付で、相良氏を次期学長に任命するよう同省に上申。これに対し原告側は今月初旬、同氏の任命を認めないよう求める内容証明郵便を文科大臣に送っている。

高知地裁で18日開かれた第2回弁論で、原告側が「(相良氏を次期学長に任命する)発令の内示はされているか」とただしたのに対し、大学側は「学長(の就任)に内示はない」「法律上、任命されることに間違いない」などとした。