『高知新聞』2008年3月1日付

高知大学 相良氏再任を上申
原告側 任命阻止 国に求める


高知大学が29日までに相良祐輔学長を次期学長に任命するよう文部科学省に上申していたことが分かった。文部科学省は大学からの上申書を28日付で受理し、4月1日付で相良学長の再任を認める方針。

上申書には昨年10月に行った2通りの得票数が判明している学内意向投票について、1回目の得票結果しか記載しておらず、学長選考無効を訴えている対立候補の高橋正征氏らが「明らかに虚偽の申告」として週明けにも文科相に再任しないよう求める措置を取る。 29日、高知地裁で開かれた口頭弁論の中で原告側が、被告の大学が上申していたことを明らかにした。

上申書は「選考報告書」として同大学が28日同省に提出。同省人事課によると、3月に開かれる閣議で口頭の了解をもらう予定で「受理した以上、大学が選んだ学長が任命される」としている。

高橋氏ら原告側は、上申された「報告書」には意向投票の得票結果が相良氏378票、高橋氏419票の1回目の得票数しか記載されていないことを問題視。学長選考会議が2つの得票数を参考に選考し、再集計した2回目の得票数の方が正確である可能性が高いとする大学側の主張とは「全く矛盾していて虚偽の申告」として、早急に文科省に働き掛ける。