『毎日新聞』三重版2007年6月15日付

岐路に立つ大学:三重大交付金、伊賀市長も要望へ 他市と協力図る


◇「産学官連携に影響」市議の質問に答える

国立大学への「運営費交付金」の配分見直しに伴い、三重大への交付金の大幅削減が検討されている問題で、伊賀市の今岡睦之市長は14日、文部科学省に近く再検討を申し入れることを明らかにした。

6月定例市議会で小丸勍司議員(爽風クラブ)の一般質問に答えた。

この問題では、津市の松田直久市長が6日、「地方の大学の特性や研究以外の地域社会での役割に配慮が欠けている」として再検討を求める要望書を同省に提出している。小丸議員は「伊賀市には三重大を含む(産学官連携の拠点設置の)大プロジェクトがあり、(交付金削減は)影響があるのではないか。早急に要望書を提出すべきだ」とただした。

今岡市長は「影響は当然ある。三重大と地域協定を結んでいる県内のほかの市とともに一定の時期に提出したい」と述べ、早ければ議会閉会後の今月下旬にも要望書を提出する意向を示した。【渕脇直樹】