『日本経済新聞』2007年5月22日付

伊吹文科相、国立大交付金の財務省試算を批判


伊吹文明文部科学相は22日、閣議後の記者会見で、国立大に国が支出する「運営費交付金」を研究成果などに応じて分配すると85%が減額となるとした財務省の試算について、「キリギリス的で危険な発想」と批判した。

財務省が21日に発表した試算では、主に理数系で増額となる大学がある一方、教育大学の減額幅が総じて大きかった。伊吹文科相は「すぐに産業化できるところにばかり金を分配していくと、将来の応用に結びつく基礎に回らなくなり、そのうち応用ができる人がいなくなる」と述べた。