『読売新聞』2007年4月9日付

やる気ある教員厚遇、学校に競争原理を…教育再生会議


政府の教育再生会議第1分科会(学校再生)は9日、都内で会合を開き、学校現場に競争原理を積極的に導入することで一致した。

公立学校の教員に能力給を導入し、一定の範囲で給与を増減できるようにする教員給与改革などが柱となる。具体的な議論を進め、5月に予定される教育再生会議第2次報告に盛り込む予定だ。

競争原理の導入は、教員間の切磋琢磨(せっさたくま)を促し、やる気と能力のある教員を厚遇することで公教育の質の向上を図ることが狙いだ。今後、一般行政職の地方公務員より教員を給与面で優遇することを定めた人材確保法の見直しも検討する。

学校間や地域間でも競争原理を働かせるため、〈1〉教育の質の高い学校や、学校選択制を前提に児童・生徒が多く集まる学校を予算配分で優遇する〈2〉学校への直接寄付への税制優遇措置を導入する〈3〉市町村ごとの教育政策を国民に分かりやすく情報提供する「全国公教育マップ」を作成する――なども検討課題とする。

この日示されたたたき台には、大学の義務的経費に充てる国立大学法人運営費交付金のあり方の抜本的改革も盛り込まれた。