『日本経済新聞』2007年1月6日付

大学に教員研修を義務化、文科省が設置基準を改正


文部科学省は大学教育の質を高めるため、2008年度にも全大学に教員を対象にした授業方法の研修などを義務づける方針を固めた。大学設置基準を改正し、現在は努力義務としている研修などの実施を義務化する。大学進学率の上昇で学生の平均学力が下がり、高校段階の復習なども含むきめ細かい指導が必要になっていることが背景にある。

教員を対象にした研修会の実施や学生による授業評価など、大学教育を改善する組織的な取り組みはファカルティ・デベロップメント(FD)と呼ばれる。専門職大学院では03年度、一般の大学院では07年度からFDの実施が義務づけられており、文科省はこれを大学の学部や短期大学にも広げる。