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『朝日新聞』2006年2月19日付

出産、育児…現場復帰 女性研究者に月36万円の奨励金


 出産や育児で研究活動を中断した女性研究者の現場復帰を応援しようと、月
額36万4000円の研究奨励金を最長2年間、支給する制度を、日本学術振
興会(学振)が新年度から始める。年額最高150万円の研究費も支給する。

 若手研究者は雇用期限付きのことが多く、出産などで退職せざるを得ない。
しかし、研究を中断すると直近の実績がないため、再就職が難しい。このため
同制度では、対象者を大学や独立行政法人の研究機関に無給で受け入れてもら
い、その間、奨励金を支給し、現場に復帰できる研究実績を積んでもらう。

 文部科学省が新年度に1億4000万円の予算を組み、学振が事業化した。
政府の調査では女性研究者の割合が米国33%、フランス28%に対し、日本
は12%と低いことも、制度新設の背景にある。

 募集対象は、過去5年以内に出産や育児のために3カ月以上研究を中断した
博士号取得者ら。男性も応募できる。06年度と07年度は各30人の採用を
予定している。20日に応募要項をホームページ(http://www.j
sps.go.jp/)に掲載する。