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《『行革推進法案』関連情報》No.3=2006年1月18日 異様な12月26日の国大協の会議 国立大学法人法反対首都圏ネットワーク事務局 本事務局は、《『行革推進法案』関連情報》No.2において、昨年12月26 日に開催され、文科省が各大学に総人件費の5%削減について説明した国大協の 連絡会の報告を掲載した。本号では、この会議の異様さについて続報し、追加 資料を公開する。 この会議(「会員代表者・事務担当責任者による連絡会」)は「総会」のよう な国大協の正規の会議ではなく、国大協の組織図にも存在しない。さらに、こ こに公開する「連絡会次第」(資料第1頁)にある通り、社団法人国立大学協会の 会議であるにもかかわらず、国大協側のスピーカーは、最初に挨拶を行った相 澤会長のみであり、あとは一貫して文部科学省からの説明を拝聴するという形 式になっている。ここには国大協の主体性を何ら見てとることはできない。 また、これもここで公開する配布資料目次(資料第2頁)にあるように、文科省 は数十頁に及ぶ資料を配布し、それに基づいて「説明」を行った。配布資料の 論理によると、文科省は国立大学法人法第35条の通則法準用規定、通則法52条 3項(役員報酬の支給基準)、同63条3項(職員給与「社会一般の情勢に適合」)、 地方公務員法第24条3項(職員給与の規定)などを理由に、国立大学法人の給与は、 国家公務員等と同様に削減しなければならない、という議論を行うつもりであ ると考えられる。 さらに、ここで公開する「人件費削減に関する動きについて」という文書(資 料第3〜4頁)では、経済財政諮問会議の「総人件費改革基本指針」(2005年11月 14日)、「総人件費改革の実行計画等」(2005年12月24日閣議決定)を挙げ、後者 では「独立行政法人及び国立大学法人法に基づく法人について、各法人ごとに、 国家公務員に準じた人件費削減の取組を行うことを中期目標に示すこと」が命 じられている。ここでは、人件費の削減幅が「今後5年間で5%以上の純減」と されていることに留意されたい。 また、資料では、定員という概念が存在しない国立大学法人に対して、あえ て国家公務員の定員削減方針を提示し、定削と同様の削減を行うことは当然で あるとの雰囲気作りを仕掛けている。 これら資料を見れば、文科省が総人件費削減政策を国立大学法人に適用する ことに何ら異を唱えず、むしろ中期目標・中期計画の「雛型」を作ってまで、 各法人を強制的に削減に導くつもりであることは明白である。自らが主催した はずの会議において、このような説明を受け、若干の質問を行うだけであった 国大協もまた厳しく批判されねばならない。 なお、「給与構造改革」の説明に使われた表(資料第5頁)についても、参考の ために公開する。 ※資料はこちら |