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新首都圏ネットワーク

『毎日新聞』2005年7月26日付

<明大教員>「仏語は国際語失格」石原知事に学習セット贈呈


 「フランス語は数の勘定ができず、国際語として失格」などと発言した石原
慎太郎・東京都知事にフランス語を勉強してもらおうと、明治大学のフランス
語専任教員の有志が26日、都庁を訪れ、教科書や辞書、電卓の「学習セット」
をプレゼントした。

 政治経済学部の小畑精和教授ら13人。石原知事は28日まで休暇のために
不在だが、「勘定の仕方を含めて言語は多様。違いを認めることが国際理解の
第一歩であることも学んでください」などとする要望書とともに、都民の声課
の担当者にセットを手渡した。

 「コツコツ勉強すれば、数は数えられるようになる。難しければ、われわれ
が個人教授いたします」とメンバーたち。小畑教授は「抗議というより、フラ
ンスのエスプリを示したかった。知事にはぜひフランス語を理解してほしい」
と話した。

 石原知事の発言は名誉き損に当たるとして、フランス語学校長ら21人が1
3日、謝罪広告や損害賠償を求めて東京地裁に提訴している。【猪飼順】