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独行法反対首都圏ネットワーク

☆東北大副学長に北村事務局長 法人化準備、異例の登用
  [he-forum 4577] 河北新報10/11
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『河北新報』2002年10月11日付

東北大副学長に北村事務局長 法人化準備、異例の登用


 東北大は10日までに、大学院医学系研究科長の吉本高志教授が11月6日
付で学長に就任するのに伴い、4人の新しい副学長の一人に、北村幸久事務局
長(54)を起用する方針を固めた。「国立大の事務局長が副学長に就任する
のは聞いたことがない」(文部科学省)という異例の登用で、北村氏は財務・
人事担当の副学長として、2004年4月の国立大法人化に向けた制度設計な
どで学長を支えることになる。

 北村氏は千葉県出身。千葉大文理学部卒。1971年に旧文部省入りし、東
大企画調整官、高等局学生課長、官房審議官、一橋大事務局長などを歴任し、
2000年7月から東北大事務局長。

 東大、一橋大時代には、大学改革に奔走。東北大に移ってからは、法人化に
向けた準備作業や青葉山県有地へのキャンパス移転問題などで、文科省や宮城
県、仙台市などとの調整に力を入れている。

 法人化の準備作業は、財務や職員の給与体系の整備、中期計画・目標の設定
など膨大で、筑波大では今年、副学長級の教授を民間から公募するなど、各国
立大とも法人化対策に苦労している。特に大学間競争が激化し、地域貢献など
も問われることから、産学連携の調整力や企業のような経営感覚が重要になる。

 東北大では、早稲田嘉夫・多元物質科学研究所長(総務担当)、中塚勝人・
大学院工学研究科長(研究担当)、大西仁・大学院法学研究科教授(教育全般
担当)も副学長に就任することが固まっており、事務に精通した北村氏を加え
ることで大学の基盤を固める考えだ。事務方のトップを副学長に起用する東北
大の試みは、ほかの国立大からも注目されそうだ。

 副学長の発令は11月6日付で、任期は2年。北村氏は流体科学研究所の教
授に就任し、副学長を兼ねる見通し。